いま、世界に広がっているプラスチックごみ問題。
20年前のアフリカに、
ポリぶくろのリサイクルを
はじめた女性がいました。
「わかすぎる」とある人はいいました。
「女性にはできない」という人もいました。
これらのことばが、わたしをふるいたたせたのです。
これは、わたしにとってチャレンジだと。
「たいへんな問題だ」と、ただ騒ぐようなことはしません。
「自分たちの手でなんとかしよう!」と、わたしは声をあげたのです。
ーアイサト・シーセイ
(書籍 帯紙より)
こんにちは!
ルーサーママです(^^♪
以前、SDGs(持続可能な開発目標)について記事にさせていただいたのですが、今年の読書感想文課題図書にSDGsのテーマにピッタリの書籍がありましたので、ブックレビューします(*^^)v
『ポリぶくろ、1まい、すてた』ミランダ・ポール
ページ数も少なく短い時間で読める本ですが、環境問題について深く考えさせられる内容で読み応えがありました。
対象学年は中学年(小学校3・4年生)ですが、社会科で環境学習に取り組むことが多い小学校5年生にもおすすめの本だと思います(^_-)-☆
【あらすじ】
アフリカのガンビアという国に、アイサトという少女がくらしていました。
ある日、頭の上に乗せるヤシの葉で編んだ大きなかごが破れ、果物が落ちてしまい悔しがるアイサトは、風に飛ばされてきた1枚のポリぶくろを拾います。
軽くて便利なポリぶくろに魅了されるアイサト。使い古して破れたポリぶくろは他の村人と同じようにこれまで通りに地面に捨てて、新しいポリぶくろに交換。
けれども、地面に捨てられたポリぶくろは、ヤシの葉で作られたかごのように土に還ることはなく・・・村はポリぶくろのゴミの山ができてしまったのです。
その後、村は家畜がポリぶくろを食べて死んだり、ポリぶくろから発生した蚊によってマラリアが発生したりと大変なことになっていきます。
「わたしがなんとかしなければ・・・
でもどうしたらいいだろう?」
解決策が浮かばず、悩むアイサトでしたが、とにかくまずは捨てられた「ポリぶくろをひろう」ことから始めます。
自分ができることから行動を始めたアイサト。
そこから友人や家族に協力の輪が広がっていきました。
【読後の感想】
この本では、帯にSDGsのどの目標に関連したお話なのかがわかるように、SDGsロゴが表示されています。
「ポリぶくろ、1まい、すてた」では、17の目標のうち、関連内容として示されていたのは6つでした。
私は、その目標の中で物語に深く関係していると感じたのは目標12の「つくる責任 つかう責任」です。
人は生活を便利にするために、これまでいろいろな物やサービスを生み出してきました。
でもポリぶくろ(プラスチックバッグ)のゴミは、今世界中で問題になっています。便利で使いやすいけれど、たくさん捨てられていることで、深刻な海洋汚染や土壌汚染の原因になっています。
ニュースなどで海岸に流れついたプラスチックごみを見ると、「海にポイ捨てするなんて本当に酷い・・・」と思いますが、それを環境意識の低い人の迷惑行為としてとらえる傾向ってあると思います。
分別ごみを徹底しないことやリサイクルできる資源ごみを可燃ごみとして捨てる行為は、海や地面へのポイ捨てと同じ。
「自分も知らず知らずのうちに環境破壊をしてしまっているのではないか・・・」と自分自身の行動を振り返るきっかけをこの本は与えてくれるんです。
私の大好きなディズニー映画に「ライオン・キング」があります。(手塚治虫先生の『ジャングル大帝』はもっと好き)テーマ曲の「サークル・オブ・ライフ(命の環)」にもあるように、動物や植物などすべての生命は密接に関わり合っています。
それは単純にサバンナやジャングルの生態系のことだけを言っているのではなく、人間の社会行動も他の人の生活や地球環境に深く関わっているというメッセージだと私は受けとめています。
今、世界では環境問題に加えて、新型コロナウイルスの脅威ともたたかっていますよね。
物語の主人公、アイサトの「自分たちの手でなんとかしよう!」のメッセージは、問題の解決を他人任せにするのではなく、「自分が今できることは何か」と考える気持ちにさせてくれました。
「国の休業補償はどうなっているの?」
「マスクはいつ届くの!?」
「学校再開はいつなのか!?9月入学って本当!?」
「転売ヤーは取り締まらないの?」
「PCR検査や抗体検査はいつできるの?」
「新型コロナの特効薬は一体いつ完成するの!?」
どの方にもたくさんの不安や不満があると思います。
私自身の反省なのですが、いつのまにか補償やサービスなど他者に責任を求めすぎているのでは・・・と思いました。
まずはアイサトのように、「今、自分にできることは何か」を考えて行動すること、そして自分の行動が未来に繋がっていくことや他の人の生活に影響することを"想像”することがとても大切なことだと思うのです。
「補償や給付手続きに合わせて、保険や家計も見直そう!」
「家にあるもので、自分でマスクを作ろう!」
「学校がある時にはできない学習に取り組もう!」
「高額転売は買わずに、通報しちゃおう!(笑)」
「とにかく生活防疫につとめよう!」
「免疫力を高めるための食生活や室内運動に努めよう!」
気もちの持ち方で同じ一日の過ごし方が変わってくると思います。(*^^)v
物語の中でも、ポリぶくろのリサイクルに取り組むアイサトたちを、わらいものにする人や汚いという人が出てきます。
それでも、アイサトは「わたしたちは、いいことやってるんだもの」と負けません。
最後にアイサトたちの努力が実を結ぶシーンは本当に心が晴ればれしました。
実話だからこその説得力がある本で、作者のミランダ・ポールさんとアイサトさんの友情や丁寧な取材についても書かれています。
この本を読むまでは、場所も名前も知らなかった「ガンビア共和国」という国と、「アイサト・シーセイさん」という女性の存在を知ることができただけでも、とても有意義な読書になりました。
みなさんもぜひご一読くださいませ(*´▽`*)
本日のおまけ動画は、「ルーサーのお買い物」です。
不要不急の外出の自粛が求められている中、
お店への買い出しも計画的に行わないと!
ルークとサーラも"密”を避けて、別々にお買い物です♪
スーパーやドラッグストアの店員さんも大変な中、
お仕事をがんばってくださって本当に感謝です(^^)
どうかご自身の体調もご自愛ください!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。